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双極性障害

双極性障害は、気分が高揚する「躁(そう)状態」と、気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す心の病気です。以前は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、単なる気分の浮き沈みとは異なり、ご自身の意思ではコントロールが難しい脳の機能に関わる疾患であることがわかってきました。赤羽こころのクリニックでは、JR赤羽駅東口から徒歩2分という通いやすい場所で、日本精神神経学会の精神科専門医である女性医師が中心となり、患者さん一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を行っております。東京都北区にお住まいの方や、赤羽駅を日常的に利用される方々が、周囲の目を気にせず安心して相談できる環境を整えています。双極性障害は適切な治療を継続することで、症状を安定させて社会生活を送ることが十分に可能です。私たちは、患者さんが自分らしい生活を取り戻せるよう、医学的根拠に基づいたプランをご提案し、生活面でのサポートも大切にしています。

双極性障害の症状について

双極性障害の最大の特徴は、躁状態とうつ状態の二つの状態を理由やきっかけなく繰り返すことにあります。この波は、本人だけでなく周囲の方々にとっても大きな影響を与えることがあります。

躁状態の具体的な症状

躁状態(そうじょうたい)とは、気分が異常に高まり、エネルギーに満ちあふれた状態を指します。具体的には、以下のような行動や心理状態がよく見られます。

  • 睡眠時間が極端に短くなっても、全く疲れを感じず物事に取り組める
  • 話し方が非常に速くなり、次から次へとアイデアが浮かんで止まらない
  • 自分が万能になったかのような自信に満ちあふれ、大きな計画を立てる
  • 高額な買い物を繰り返したり、リスクの高い投資に手を出したりする
  • イライラしやすく、些細なことで他人とトラブルを起こしやすくなる

本人は「調子が良い」と感じているため、病気であるという自覚(病識)を持ちにくいのがこの状態の難しい点です。しかし、後になって冷静になった際に、躁状態での行動を深く後悔し、それが次のうつ状態を悪化させる一因になることもあります。

うつ状態の具体的な症状

うつ状態では、躁状態とは真逆の反応が起こります。エネルギーが枯渇し、深い絶望感に襲われる状態です。

  • 体が鉛のように重く感じ、朝起きることや着替えることさえ困難になる
  • 何に対しても興味が持てず、以前楽しかったことも全く楽しめない
  • 一日中強い悲しみや虚しさを感じ、涙が止まらなくなることがある
  • 食欲がなくなったり、逆に過食になったりと極端な変化が現れる
  • 自分のことを価値のない人間だと感じ、自分を強く責めてしまう

双極性障害のうつ状態は、数週間から数か月継続することもあります。また、この時期に自ら命を絶ちたいという思い(希死念慮)が強まることがあるため、慎重な見守りが必要です。

双極性障害の原因について

双極性障害が発生する明確なメカニズムは完全には解明されていませんが、現在では脳内の神経伝達物質のバランスや神経細胞の機能に何らかの不具合が生じていると考えられています。単なる性格の問題や、育て方のせいではありません。

脳の機能と遺伝的要因

感情をコントロールする脳の働きに、生まれ持った体質が関与している可能性が高いとされています。ただし、特定の遺伝子だけで決まるわけではなく、複数の要因が複雑に絡み合っています。脳の中では、情報を伝える物質(ドーパミンやセロトニンなど)の過剰な働きや不足が、気分の極端な変化を引き起こすと推測されています。

ストレスと生活環境

10代の頃から気分の波が周期的にあるといった素因に加え、強いストレスが重なったときに発症することがあります。

  • 就職、昇進、結婚、出産などの大きな人生のイベント
  • 人間関係のトラブルや家族との死別
  • 睡眠不足や不規則な生活習慣
  • 過労や過度のプレッシャー

双極性障害は「悪い出来事」だけでなく、喜ばしい出来事(昇進や結婚など)の刺激によって誘発されることもあります。私たちのクリニックでは、こうしたリスク因子(病気を引き起こす可能性を高める要素)を日常生活の中から丁寧に見つけ出し、共に対策を考えていきます。

双極性障害の病気の種類について

双極性障害は、躁状態の激しさや持続期間によって、大きく分けて二つのタイプに分類されます。それぞれの特徴を知ることは、適切な治療方針を立てる上で非常に重要です。

双極I型障害

7日以上続く「激しい躁状態」と「うつ状態」を繰り返すタイプです。躁状態の時には、社会的な信用を失ったり、家庭崩壊の危機を招いたりするほど極端な行動(浪費、暴言、無謀な運転など)が見られることが多く、入院治療が必要になるケースも少なくありません。

双極II型障害

「軽い躁状態(軽躁状態)」と「うつ状態」を繰り返すタイプです。軽躁状態(けいそうじょうたい)は、周囲からは「最近少し元気すぎるな」「活動的だな」と思われる程度で、社会的なトラブルに直面することは少ないかもしれません。しかし、その反動でやってくるうつ状態が非常に重く苦しいため、本人にとっては非常に過酷な病気です。

気分循環性障害

軽度の軽躁と軽度のうつが長期間(2年以上)にわたって頻繁に入れ替わる状態です。性格の問題と思われがちですが、医学的なケアが必要な疾患の一つです。

双極性障害の治療法について

双極性障害の治療は、薬物療法を土台としながら、心理教育や生活習慣の改善を組み合わせて進めていくのが一般的です。目標は症状をなくすことだけでなく、再発を防ぎながら安定した社会生活を維持することにあります。

薬物療法

気分の波を平坦にする「気分安定薬」を主に使用します。

  • リチウム・・最も基本的で効果が高いとされる薬ですが、血中濃度の定期的な測定が必要です。
  • 抗てんかん薬(バルプロ酸、ラモトリギンなど)・・気分の波を抑えたり、うつ状態の予防に効果を発揮します。
  • 非定型抗精神病薬・・興奮を抑えたり、うつ状態を改善したりするために使われます。

うつ状態がひどい場合でも、抗うつ薬を安易に使うと「躁転(そうてん)」といって急激に躁状態に切り替わってしまうリスクがあるため、専門医による慎重な判断が欠かせません。

心理社会的療法(心理教育)

ご自身の病気について正しく理解し、コントロールする方法を学ぶ治療です。

  • 自分の症状の前兆(サイン)に気づく練習をする
  • 「躁状態が本当の自分だ」と思わないように気を付ける
  • 睡眠リズムや食事など、生活の記録をつける(気分グラフの作成)
  • ストレスへの対処法(コーピング)を身につける
  • 家族や周囲の方に病気の理解を深めてもらう

当院では、患者さんが自分の病気の専門家になれるよう、じっくりとお話を伺いながらアドバイスを行います。

双極性障害についてのよくある質問

Q1.一度良くなれば、薬はやめてもいいのでしょうか?

A1.自己判断での中止は非常に危険です。双極性障害は再発率が非常に高い病気であり、症状が落ち着いている「寛解(かんかい)」の状態でも、病状安定のために薬を飲み続けることが推奨されます。薬を急にやめると、激しい躁状態や深いうつ状態が引き起こされるリスクがあります。

Q2.仕事は続けられますか?

A2.多くの方が治療を続けながら仕事をされています。ただし、躁状態やうつ状態がひどい時期は、一度休養をとることが回復への近道になる場合もあります。当院では診断書の当日発行も可能ですので、職場への相談や休職の手続きが必要な際は速やかに対応いたします。

Q3.家族はどのように接すればよいですか?

A3.躁状態の時には無理に説得しようとせず、まずは主治医に相談してください。うつ状態の時には「頑張れ」と励ますのではなく、安心して休める環境を作ることが大切です。ご家族だけで抱え込まず、クリニックを頼ってください。

Q4.治療費が心配ですが、補助制度はありますか?

A4.精神科の通院医療費が原則1割負担になる「自立支援医療制度」という公的な仕組みがあります。継続的な通院が必要な場合には、この制度を利用することで経済的な負担を軽減できます。手続きについてはスタッフにお尋ねください。

料金について

当院は保険診療を行っております。初診・再診ともに、健康保険が適用されます。

項目 費用の目安(3割負担の場合)
初診料(診察・処方含む) 約2,500円 - 3,500円
再診料(診察・処方含む) 約1,500円 - 2,000円
診断書作成料 3,300円から(書類により異なります)

※お薬代は別途薬局で発生します。自立支援医療制度を利用される場合は、窓口負担が原則1割となります。

院長より

双極性障害と向き合う中で、ご自身が「自分ではない自分」に振り回されているような感覚になり、辛い思いをされている方も多いのではないでしょうか。あるいは、周囲から「わがままだ」「やる気がないだけだ」と誤解され、孤独を感じているかもしれません。赤羽こころのクリニックでは、そのような苦しみを抱えた患者さんに寄り添い、共に歩んでいくことを何よりも大切にしています。

私たちの強みは、厚生労働省認定の精神保健指定医であり、日本精神神経学会の精神科専門医としての確かな知識に基づいた診断と治療を提供できる点です。特に双極性障害は、診断が非常に難しい病気でもあります。うつ病だと思っていたら実は双極性障害だった、というケースも少なくありません。私たちは、初診時からその後の経過までを丁寧に観察し、ひとりひとりにあった最適な治療やプランを一緒に考えていきます。

女性医師ならではの視点で、ライフステージに伴う悩みや細やかな体調の変化にも柔軟に対応いたします。JR赤羽駅から徒歩2分という立地を活かし、お仕事帰りやお買い物のついでに、重い足取りでも少しだけ立ち寄れるような、そんな場所でありたいと思っています。予後(よご)、つまり将来的な見通しを明るいものにするためには、早期の発見と継続的なケアが不可欠です。「もしかして」と思われたら、どうぞためらわずに私たちの扉を叩いてください。あなたが再び笑顔で過ごせる日を、全力でサポートさせていただきます。

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